日常の中にあってそれだけで温かいものへ。
ERIFはそんなブランドへ成長していくと思います。
都内でデザインスタジオを主催するアートディレクターの谷内晴彦さん。グラフィックからプロダクトデザインまで幅広く手掛け、国内外で活躍されています。プライベートではキャンプやバーベキューといったアウトドアライフを家族と楽しむそうです。森林が色づき始めた10月、ご家族・スタジオの皆様でのバーベキューへ同行させていただき、デザインのこと、ERIF(エリフ)のことを伺いました。

1979年生まれ。desegno ltd. アートディレクター。対象の本質をとらえ穏やかな表現へ昇華させるアプローチで、国内外のプロジェクトに幅広く参画。2007年、desegno ltd.を設立、店舗ブランディングから活動を始め、多彩な分野のデザインに取り組む。ERIFプロジェクトでは初期段階からアートディレクションを務め、ブランディング全般を指揮。創形美術学校非常勤講師、武蔵野美術大学非常勤講師、ほか。
家族で丹沢のキャンプ場へよく来ます


このボスコオートキャンプベースへは、家族でよく来ます。丹沢というのは僕ら関東に住む人にとっては自然が豊かな場所、水源地域というイメージで有名ですが、その丹沢の素晴らしさを全て盛り込んだキャンプ場なんです。トイレや炊事場などの設備もしっかりしていますし、車でサイトまで乗り入れもできて、最高のロケーションですよ。
「そのままの森と水とのふれあい」をコンセプトとしたオートキャンプ場。都心からアクセスしやすい神奈川県丹沢の山々に囲まれた、森と川のある立地を活かした人気のアウトドアロケーションです。ボスコオートキャンプベースではサイトグループごとの炊事場にガス給湯設備がありますが、今回は許可をいただいてホースリールにより立水栓からホースで給水を延長、焚火スペース近くでERIFによる専用給湯を実現しました。撮影にご理解いただけたことにスタッフ一同あらためて感謝いたします。神奈川県秦野市丹沢寺山75 TEL:0463-75-3273 FAX:046375-0404
http://www.moroto.co.jp/bosco/そよ風のようなデザイン



デザインを仕事にしているんですけどね、じゃあ本質をデザインするってどういうことなのかって、よく会社のメンバーと話し合うんです。作ったデザインが日常のなかで特別に目立ちすぎたり、トレンドを意識的に追いかけているようになっていくとどこか不自然にみえてしまう。そういうとき、僕は「そよ風のようなデザインを目指そう!」と言います。
穏やかな風としてそよいでいるようなデザイン。人が見たり体感したりしたとき、無意識に良いなと思うもの。時間がたっても古くならない空気のようなもの。自然と人の心に届くようなもの。デザインでもアートディレクションでもブランディングでも、そういう存在であることを、日頃から考えていますね。
「デザインされたモノ」から「デザインされた考え方」へ



若い頃に僕に求められていたものって、目に見える、印刷物やウェブサイトのような物理的で直接的なデザインでした。ところがある時期から依頼が変わってきまして。アイディアとかコンセプトといった、形のないものを依頼されることが増えてきたんです。
よく考えると、ブランディングを担当するということは、クライアントの事業の成長に付き添うことでもある。その過程で会社や商品の未来の姿を考え抜くわけですから、自然と視覚的に浮かび上がってくるものがあります。「ビジョン」というと大げさでしょうか。
最近では、そういうものを伝えることが、仕事の中で大きな割合を占めます。「デザインされたモノ」を作るだけでなく、ビジョンのような「デザインされた考え方」を示すこと。きっと、デザインに求められるものが時代と共に変わってきて、僕もその流れの一員だということなのでしょう。
客観視することで本質に近寄る



僕の場合、「デザインされた考え方」は徹底した客観視の結果として現れます。自分の作ったデザインを、たとえば駅に貼ってあるポスターをふと見た時と同じくらいの感覚になるまで、超客観的な状態になるまで、自分を追い込んで見つめなおすのです。
主観が強いと、部分は良いのに全体として景色に合わないものになります。ポスターに例えれば、ポスター自体のデザインにこだわるだけでなくて、どういう場所に貼るか、どういう時代に貼るか、といったこと。そういうところへ踏み込んで、そよ風のように自然な存在になれているかを突き詰めていきます。
アウトドアは本当にリラックスできます



そんな感じですから、デザインの仕事は楽しいけれども疲れます。アウトドアは気持ちをリセットしてくれる大切な時間。春秋の肌寒いキャンプ場で、給湯設備がないときにアウトドアガスボイラーは洗い物を楽しくしてくれますよね。僕も愛用しています。
おそらくこの先、ERIFは製品の数が豊富になっていくと思うんです。今は温水で、ガスを使って火を焚いて、お湯の温かさを届けていると。そして火を使った製品を幾つも送り出すでしょう。でもいずれ、きっと、その「温かさ」が、良い意味で少しずつ火から離れていくと思います。
火やお湯ではないのだけど、それでも日常の中にあって、ただ存在するだけで温かさを感じるもの。ERIFというブランドは、そういうプロダクトを送り出すようになると思います。